珪藻土焼成粒は石川県で産出される珪藻土を均一な粒状にし、
約1000℃の高温で焼成したセラミックス多孔体です。
珪藻土焼成粒が土壌改良資材としてどのような特徴があるのかをまとめてみます。
珪藻土焼成粒の物理性改善効果
珪藻土焼成粒は土壌の物理性に対してどのような効果があるのでしょうか?
通気性、水はけ、保水性にどのような影響があるのかをまとめてみました。
通気性・水はけに効果は?
珪藻土焼成粒は体積のおよそ70%が微細な孔隙(小さい穴)で、
そこに空気や水を含みます。
土壌全体の気相率を引き上げる効果があるため、
通気性・水はけにはかなり効果的です。
しかも、約1000℃の高温で焼成したセラミックス多孔体なので
粒が潰れにくく、物理性改善効果が長続きします。
保水性の向上に効果は?
先ほども書きましたが、珪藻土焼成粒は体積の約70%が微細気孔であるため、
そこに空気だけでなく水も含みます。
よって、保水性の向上にも効果が期待できます。
珪藻土焼成粒の科学性改善効果
珪藻土焼成粒は土壌の科学性に対してどのような効果があるのでしょうか?
土壌pH(土壌酸度)、保肥力にどのような影響があるのかをまとめてみました。
珪藻土焼成粒のpHは?
珪藻土焼成粒のpHは6~8です。
う~ん…何とも判断しづらい(汗)。
多くの植物は弱酸性土壌を好むのでpH6あたりは好適なのですが、
pH7を超えてくるとアルカリ性なので基本用土としてはやや扱いづらいです。
赤玉土や鹿沼土など弱酸性~酸性の基本用土に混ぜて使用するのがベター。
保肥力向上に効果は?
珪藻土焼成粒の保肥力を示す数値であるCECは7meq/100gです。
これは一般的な土壌のCECが12meq/100gであることから
保肥力の向上にはほとんど効果が無いことがわかります。
ただし、全く効果が無いわけではなく、
多孔質体のため肥料分を含んだ水を保持する効果はあります。
珪藻土焼成粒の生物性改善効果
珪藻土焼成粒は微細気孔を無数に持つ多孔質体のため、
そこが土壌微生物の恰好の棲家になります。
珪藻土焼成粒の土壌改良効果まとめ
珪藻土焼成粒は物理性の改善効果は抜群に良い。
一方で科学性の改善効果には乏しいため
堆肥や粘土鉱物を併用して
バランスの良い土づくりをする必要がある。
改良用土としてはかなり効果的だと思います。
全体の10%~20%程度を混和することによって、
土壌物理性はかなり改善されるはずです。
しかも、粒が潰れづらく物理性の改善効果が長続きするのも嬉しい。
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