牛糞堆肥とは、牛(ウシ)の糞尿にワラやオガクズ、もみ殻などの副資材を混ぜ込み
堆積・発酵させた土壌改良資材です。
土に混ぜ込むことで保水性や保肥力が向上し、
土壌微生物が活性化して植物が育ちやすい環境を整えることができます。
家庭菜園などでは欠かすことのできない土壌改良資材である
牛糞堆肥ですが、入れ過ぎるとどうなるのでしょうか?。
牛糞堆肥の入れ過ぎによるリン酸過剰・カリ過剰
牛糞堆肥の入れ過ぎによる悪影響として最も可能性が高いのが
リン酸とカリウムの過剰です。
牛糞堆肥はウシに与えられていたエサや発酵させる際に加えられる副資材によって
成分が違うのですが、一例を挙げておくと
他の畜糞系堆肥と比べると肥料成分はやや少なく、
植物性繊維質由来の腐植が豊富で土壌改良効果が高い堆肥です。
しかし、注意しなければいけないのが肥効率。
化成肥料を100とした場合の牛糞堆肥の肥効率は
チッソは施用量の3分の1程度しか植物が利用できませんが、
リン酸とカリウムに関してはほぼ化成肥料並みの肥効を示します。
土壌改良効果を期待して牛糞を大量に施用し、
さらに肥料も与えるわけですから
結果としてリン酸過剰・カリウム過剰につながります。
リン酸が過剰になるとどうなる?
リン酸の過剰害は現れにくいのですが、
拮抗作用のある鉄(Fe)や亜鉛(Zn)、銅(Cu)など
微量要素の欠乏に繋がります。
カリウムが過剰になるとどうなる?
カリウムが過剰になると、拮抗作用のある
カルシウム(Ca)やマグネシウム(Mg)の欠乏に繋がります。
過ぎたるは及ばざるが如し!
牛糞堆肥は土壌改良効果が高く肥料効果も期待できる
一石二鳥の資材ですが、過ぎたるは及ばざるが如し。
くれぐれも入れ過ぎには注意しましょう。
牛糞堆肥の使用量の目安を書いておきますので参考にして下さい。
牛糞堆肥を土壌改良として使う場合
牛糞堆肥の使用量の目安は一般的に1㎡あたり2~3kgですが、
土壌改良として使う場合には1㎡あたり1kg程度に留めておく方が良いでしょう。
リットルに換算すると2~3リットル程度です。
良く土と混ぜ合わせましょう。
堆肥全体の使用量の目安は1㎡あたり2~3kgなので、残りの1~2kgは
バーク堆肥や腐葉土など植物性の堆肥を投入しましょう。
牛糞堆肥をプランターや鉢の土に混ぜ込む場合
牛糞堆肥をプランターや鉢の土に混ぜ込む場合の
使用量の目安は10~20%程度です。
おすすめは牛糞堆肥を10%程度にとどめ、
バーク堆肥や腐葉土など植物性堆肥を20%程度混ぜ込み
用土全体の30%程度を有機物(植物性・動物性堆肥)にすること。
赤玉土を基本用土として上記のバランスで堆肥を混ぜれば
かなりバランスの良い培養土になります。
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