「米ぬかで土作り」の落とし穴!庭に撒き過ぎると…?

米ぬか

米ぬかは安価(もしくは無料)で手に入る
とても便利な有機資材です。
堆肥作りやぼかし肥料の材料としてはもちろん、
雑草防除や土壌消毒に利用することもできます。
そんな便利な米ぬか。
そのまま土に混ぜ込めば良い土になるのでは?
と思いがちですが…ちょっとおすすめできません。
その理由を書いていきましょう。

米ぬかの「撒き過ぎ」「混ぜ過ぎ」は逆効果!その理由とは?

米ぬかは確かに有用な資材で直接庭や畑に散布することもできます。
しかし、「撒き過ぎ」や「混ぜ過ぎ」は逆効果になります。

米ぬかは土壌微生物を爆発的に増やす!これが大きな落とし穴…

米ぬかにはデンプンやタンパク質、脂質などの
易分解性有機物が豊富に含まれています。
庭や畑に散布された米ぬかは土壌微生物のエサとなって
爆発的に土壌微生物が増加します。
一見すると土壌微生物の増加は好ましいように感じますが、
問題なのは「爆発的に」増えることなんです。

土壌微生物の急激な増加は酸欠の原因になる

土壌微生物が爆発的に増えると土壌内の酸素が大量に消費されるため、
植物の根の呼吸に必要な酸素が不足する(酸欠)原因になります。
同時に土壌微生物の発する呼吸熱によって根がダメージを受けることも…。
根のダメージは植物にとっては致命的なので、
生の米ぬかを「大量に」撒いたり、混ぜ込むのは避けましょう。

土壌微生物の急激な増加で窒素飢餓に陥る

土壌微生物が急激に増加することによって、
植物の生長に必要な窒素が取り込まれてしまうことを
「窒素飢餓」と言います。
本来、おがくずや稲わらなど炭素率(C/N比)が高い有機物で
窒素飢餓が起きやすいと言われていますが、
米ぬかのように爆発的に土壌微生物を増やしてしまう
有機物でも窒素飢餓が起きます。

土作りには完熟堆肥を使いましょう

土作りには十分に腐熟が進んだ「完熟堆肥」を使いましょう。
生の米ぬかのように易分解性有機物を多く含んだものを土に混ぜ込むと
土壌改良効果は期待できないだけでなく、逆効果になります。
有機物を堆積・撹拌することで十分に発酵させた堆肥は
土に混ぜ込んだとしても植物に悪影響を及ぼしません。

どうしても生の米ぬかを使うなら土壌表面に薄っすらと

どうしても米ぬかを使いたい、と言う方は
土壌表面に薄っすら撒く程度にとどめておくことをおすすめします。
厚く撒き過ぎると米ぬかが水やりや雨などで
固まってしまうので避けましょう。

米ぬかは有用な資材ですが、使用量はほどほどに…

最初にも書きましたが、米ぬかは有用な資材です。
堆肥やぼかし肥料の材料にもなります。
しかし、生の米ぬかをそのまま利用する場合は
使用量に気をつけましょう。

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