ふかふかの土の作り方

土壌改良

「ふかふかの土」って、いかにも植物が良く育ちそうな印象ですね。
水はけ・通気性の良さや保水性=「土の物理性」、
保肥力や土壌pHの安定性=「土の化学性」、
土壌微生物の豊かさ=「土の生物性」、
これらの要素がバランス良く満たされているのが”良い土”とされています。
「ふかふかの土」は言葉から受ける印象として
水はけ・通気性は良さそうですね。
通気性が良いと言うことはたくさんの空気が含まれているということなので、
好気性微生物にとっても好ましい環境のようです。
保肥力などの化学性は…「?」
ふかふかっていうだけでは良くわかりません。
今回は、土の物理性・化学性・生物性のバランスを保ちつつ
「ふかふかの土」を作る方法をご紹介します。
畑や花壇の土作りの参考になれば幸いです。

ふかふかの土を作るための材料

ふかふかの土を作るための材料は、
植物性堆肥、粘土鉱物(モンモリロナイト)、籾殻燻炭の3つです。

ふかふかの土を作るための材料①植物性堆肥

土作りの主な材料となる堆肥には色々な種類があります。
ふかふかの土作りに適した堆肥もあれば、適さないものもありますので
一覧にしてみました。

ふかふかの土作りに適した堆肥か否か?
  • バーク堆肥…◎(適している)
  • 腐葉土…◎(適している)
  • もみ殻堆肥…◎(適している)
  • 稲わら堆肥…◎(適している)
  • ピートモス…○(適しているがpHに注意が必要)
  • 馬糞堆肥…○(適しているが量に注意が必要)
  • 牛糞堆肥…△(量に注意が必要)
  • 豚糞堆肥…×(土作りには適さない)
  • 鶏糞堆肥…×(土作りには適さない)

ふかふかの土作りには植物性堆肥の使用がおすすめ

ふかふかの土作りにはバーク堆肥や稲わら堆肥、腐葉土、
もみがら堆肥などの植物性堆肥を使うのが適しています。
植物性堆肥にはリグニンやセルロースといった
難分解性有機物が豊富に含まれていて
堆肥化されることで耐久性のある腐植となります。
耐久性腐植が土壌の粘土鉱物と結びつくことによって
団粒構造のもととなる腐植粘土複合体となり
土の物理性・化学性・生物性を総合的に引き上げます。

土作りと肥料は別々に考える

「牛糞堆肥で土作りをするのはダメなの?」
ここまで読んでそう思われた方も多いと思います。
牛糞堆肥は家庭菜園やガーデニングで使われることの多い動物性堆肥です。
確かに牛糞堆肥はとても有用な資材なのですが、
肥料成分をそれなりに含んでいるため、
土作りとして大量に混ぜ込んでしまうと肥料過多になる恐れがあります。
※特にリン酸やカリウムは化学肥料並みの肥効を示すデータも。
豚糞堆肥や鶏糞堆肥が土作りに向かないのも同様の理由からです。
土作り効果と肥料効果には相反する側面がありますから、
土作りは土作り、肥料は肥料と別々に考えた方が良さそうです。
もちろん、動物性堆肥の肥料成分を考慮して施肥量を調整できる方は
全く問題はありません。

ふかふかの土作りの材料②粘土鉱物(モンモリロナイト)

土作りにおいて見落としがちだけれど欠かせないのが粘土鉱物です。
いわゆる「土」は有機物と鉱物、そして土壌生物で構成されています。
同じように堆肥を投入したとしても土作りが上手くいく場所と
そうでない場所があるのは鉱物の質(地質)に違いがあるからです。

例えば関東地方では火山灰由来の黒ボク土が多く分布しています。
黒ボク土は通気性・水はけなどの物理性は良好ですが、
リン酸が効きづらいといった特徴があります。
一方で西日本には花崗岩が風化してできた真砂土(まさ土)が
多く分布していて、保肥力が弱いといった特徴があります。

仮に植物の栽培に適した地質だったとしても、
栽培を続けていくうちに鉱物が劣化して
鉱物由来の微量要素(ミネラル)が欠乏するケースもあります。

良質な粘土鉱物を堆肥と一緒に混ぜ込むことによって、
地質に由来する問題を改善することができるようになります。
その良質な粘土鉱物としておすすめなのが、モンモリロナイト。

モンモリロナイトは保肥力を高め、土壌pHを安定させる

モンモリロナイトは良質な粘土鉱物として
農業や園芸・ガーデニング分野で幅広く利用されています。
珪酸塩白土、ミリオン、ソフトシリカ、薬師などの
名称で販売されています。

世界の三大肥沃土であるウクライナのチェルノーゼム、
アメリカのプレーリー土、アルゼンチンのパンパ土は
このモンモリロナイトが主体の土壌です。

モンモリロナイトは土壌の保肥力を高め、
土壌酸度(pH)を安定させる効果があります。
いわゆる「土の化学性」を高める資材ですね。
家庭菜園で石灰や苦土石灰を散布する方は多いと思いますが、
モンモリロナイトでも酸性土壌の矯正は可能です。
価格は割高ですが、長期的に見たら絶対こちらがおすすめ。
また、植物性堆肥と一緒に投入することで
腐植粘土複合体となり団粒構造のもととなって
長期にわたって土壌を良好な状態に保ちます。

ふかふかの土作りの材料③もみがらくん炭

ふかふかの土作りにもう一つ加えたいのが、もみがら燻炭。
粉末の木炭でも良いですし、竹炭でも、ヤシガラ炭でもOK。
植物性堆肥や粘土鉱物と一緒に土に混ぜ込むことで
ふかふかの土になってくれます。

モミガラ燻炭は多孔質

もみ殻くんたんにしても木炭・竹炭にしても
炭は非常に細かい穴が無数に空いています。
これを「多孔質」と言います。
その小さな穴に水や空気が入り込むため、
通気性や水はけ、保水性の改善に効果があります。

もみがらくんたんは土壌微生物のすみかになる

籾殻くんたんは土壌生物の住み家として
機能することも知られています。
土壌微生物が多く、多様性に富んでいれば
植物が育ちやすくなります。

ふかふかの土の材料を混ぜ込む割合は?

ふかふかの土の材料については上に書いたとおりです。
では、それぞれの材料をどれくらいの割合で
混ぜ込めば良いのでしょうか?

植物性堆肥の施用量の目安

植物性堆肥はふかふかの土作りのメインとなる土壌改良資材です。
堆肥はたくさん混ぜるほど良い土になるイメージがありますが、
入れ過ぎると土壌水分が安定しなくなるなどの
デメリットもあるため注意しましょう。

1平方メートル当たりの施用量の目安は?

植物性堆肥の1平方メートル当たりの施用量の目安は2~3kg。
これは深さ10cmの土作りをする際の目安なので、
深さ20cmの場合は4~6kg、
深さ30cmの場合は6~9kgとなります。
各商品によって堆肥に含まれる水分量が異なるため
リットルに換算するのは難しいのですが、
堆肥の比重は大体0.4~0.6程度なので
重さに対して約2倍にすれば量(リットル)での目安になります。
つまり、深さ10cmの場合は4~6リットル。
深さ20cmの場合は8~12リットル、
深さ30cmの場合は12~18リットルです。

1坪(3.3㎡)当たりの施用量の目安は?

植物性堆肥の1坪当たりの施用量の目安は7~10kg。
これは深さ10cmの土作りをする際の目安なので、
深さ20cmの場合は14~20kg、
深さ30cmの場合は21~30kgとなります。
各商品によって堆肥に含まれる水分量が異なるため
リットルに換算するのは難しいのですが、
堆肥の比重は大体0.4~0.6程度なので
重さに対して約2倍にすれば量(リットル)での目安になります。
つまり、深さ10cmの場合は14~20リットル。
深さ20cmの場合は28~40リットル、
深さ30cmの場合は42~60リットルです。

モンモリロナイトの施用量の目安

良質な粘土鉱物であるモンモリロナイト。
施用量の目安を書いておきます。

1平方メートル当たりの施用量の目安は?

モンモリロナイトの1平方メートルあたりの施用量の目安は300g。
これは深さ10cmの場合なので、
深さ20cmの場合は600g、
深さ30cmの場合は900gとなります。

1坪(3.3㎡)あたりの施用量の目安は?

モンモリロナイトの1坪あたりの施用量の目安は1kg。
これは深さ10cmの場合なので、
深さ20cmの場合は2kg、
深さ30cmの場合は3kgとなります。

もみがら燻炭の施用量の目安

籾殻くんたんは非常に軽い(比重0.1)ので
土の表面に撒いただけだと風で飛ばされたり
雨に流されてしまいます。
効果を十分に発揮させるためにも
しっかりと土に混ぜ込みましょう。

1平方メートル当たりの施用量の目安は?

もみがらくんたんの1平方メートル当たりの施用量の目安は
300g~500gです。
これは深さ10cmの場合なので、
深さ20cmの場合には600g~1kg、
深さ30cmの場合には900g~1.5kgです。
もみがら燻炭は比重が0.1と軽いため
重さを量に換算するには10倍すれば良いので
深さ10cmの場合には3リットル~5リットル、
深さ20cmの場合には6リットル~10リットル、
深さ30cmの場合には9リットル~15リットルです。

1坪(3.3㎡)当たりの施用量の目安は?

もみがらたんの1坪当たりの施用量の目安は
1kg~1.5kgです。
これは深さ10cmの場合なので、
深さ20cmの場合には2kg~3kg、
深さ30cmの場合には3g~4.5kgです。
もみがら燻炭は比重が0.1と軽いため
重さを量に換算するには10倍すれば良いので
深さ10cmの場合には10リットル~15リットル、
深さ20cmの場合には20リットル~30リットル、
深さ30cmの場合には30リットル~45リットルです。

ふかふかの土作りまとめ

ふかふかの土の作り方をまとめてみます。

  • ふかふかの土の材料は堆肥、粘土鉱物、炭
  • 堆肥は腐葉土やバーク、稲わらなど植物性堆肥を選ぶ
  • 粘土鉱物はモンモリロナイトが良い
  • 炭はもみがら燻炭や木炭、竹炭など
  • 植物性堆肥の施用量の目安は1㎡あたり2~3kg
  • モンモリロナイトの施用量の目安は1㎡あたり300g
  • 炭の施用量の目安は1㎡あたり300g~500g
  • 各資材を投入したらしっかり混ぜ込みましょう

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