水はけの悪い庭や花壇の土壌改良をするのにおすすめの資材は?

水はけの悪い庭・花壇の土壌改良におすすめの資材とは? 土壌改良

水はけの悪い庭や花壇だと植物が上手く育ちません。

水はけの悪い土は植物の根が伸びるすき間がほとんど無く(単粒構造)、
いったん雨が降ると水たまりができてなかなか乾かないため、
植物の根が呼吸できずに根腐れの原因となります。

では、どのようにすれば植物が良く育つ庭や花壇にできるのでしょうか?

水はけの悪い庭や花壇の土壌改良におすすめの資材をご紹介していきます。

水はけの悪い庭・花壇におすすめの資材①珪藻土焼成粒

珪藻土焼成粒(イソライトCG)

珪藻土焼成粒とは、石川県などで産出される珪藻土を均一な粒状にし、
約1000℃の高温で焼成した人工の土壌改良資材です。

土壌の透水性(水はけ)の改善に優れるため、
地力増進法に基づく政令土壌改良資材に指定されています。

珪藻土焼成粒(けいそう土焼成粒)には無数の微細孔隙(小さなすき間)があり、
庭や花壇の土に混ぜ込むことによって適度なすき間を作り出します。

それによって植物の根が伸びやすく、呼吸しやすい環境を整えることができるのです。

ゴルフ場やサッカーグラウンド、公共工事の土壌改良等に使用実績があります。

効果も長期間(半永久的、と言われていますが…)続くので
高価な資材ですが、導入するメリットは大きいと思います。

珪藻土焼成粒の使用量の目安

珪藻土焼成粒(けいそう土焼成粒)の使用量の目安は
用土の10%~20%です。

珪藻土焼成粒は「イソライトCG」という商品名で流通しています。
鉢植えの植物には粒の直径が約2mmのイソライトCG2号が、
庭や花壇の土壌改良には直径が約1mmのイソライトCG1号がおすすめです。

珪藻土焼成粒を使った土壌改良例

庭土50% + 珪藻土焼成粒20% + もみがら燻炭10% + バーク堆肥20%
庭土70% + 珪藻土焼成粒10% + バーク堆肥20%

庭土の約半分を改良すると大きな効果が期待できます。
一方で劇的な土壌改良は後から修正をするのが難しいので、
庭土の3分の1程度の改良にとどめて数年かけて調整していくのも良いでしょう。

水はけの悪い庭・花壇におすすめの資材②もみがら燻炭

もみがら燻炭(Chaff charcoal)

もみ殻燻炭(モミガラクンタン)は、
米(コメ)を収穫する際に発生する籾殻(もみがら)を蒸し焼きにして炭化させたものです。

籾殻クンタンは多孔質で非常に細かい無数のすき間があいています。
その小さなすき間に空気や水を含むため、
土壌に混ぜ込むことで適度な孔隙を生み出します。

その結果、土壌の通気性・水はけを向上させる効果があります。

もみがら燻炭の使用量の目安

もみ殻燻炭(もみがらくんたん)の使用量の目安は
用土の5%~10%です。

もみ殻燻炭単体のみで土壌改良効果を得るのは難しいので
バーク堆肥や腐葉土などの植物性堆肥、
そして珪藻土焼成粒や日向土などの多孔質資材を併用するのが望ましいです。

もみがら燻炭を使った土壌改良例

庭土50% + 珪藻土焼成粒20% + もみがら燻炭10% + バーク堆肥20%
庭土70% + 珪藻土焼成粒10% + もみがら燻炭5% + バーク堆肥15%

庭土の約半分を改良すると大きな効果が期待できます。
一方で劇的な土壌改良は後から修正をするのが難しいので、
庭土の3分の1程度の改良にとどめて数年かけて調整していくのも良いでしょう。

水はけの悪い庭・花壇におすすめの資材③バーク堆肥

完熟バーク堆肥

バーク堆肥は樹皮や剪定枝を発酵・堆積させて作った植物性堆肥です。
繊維質が多く残っているため、土壌をふかふかにする(膨軟化)効果が高く、
地力増進法に基づく政令土壌改良資材に指定されています。

有機物(堆肥など)の土壌改良資材の中では
物理性の改善効果が最も期待できる資材です。

バーク堆肥の使用量の目安

バーク堆肥の使用量の目安は
用土の20%~30%です。

バーク堆肥は土に馴染むまでやや時間がかかる資材です。
その間はやや土壌が乾燥気味になるので定期的に水やりをしましょう。
※バーク堆肥は乾燥し過ぎると水を弾いてしまいます

バーク堆肥を使った土壌改良例

庭土50% + 珪藻土焼成粒20% + もみがら燻炭10% + バーク堆肥20%
庭土70% + 珪藻土焼成粒10% + バーク堆肥20%

庭土の約半分を改良すると大きな効果が期待できます。
一方で劇的な土壌改良は後から修正をするのが難しいので、
庭土の3分の1程度の改良にとどめて数年かけて調整していくのも良いでしょう。

水はけの悪い庭・花壇におすすめの資材④日向土

宮崎県産日向土(Hyuga soil)

日向土は宮崎県などで産出される霧島系火山帯の火山噴出物です。
日向“土”と言われていますが軽石の一種です。

無数の小さな穴が開いている多孔質資材なので
非常に通気性・水はけに優れた土壌改良資材です。

先ほど紹介した珪藻土焼成粒と同じような使い方をします。

日向土の使用量の目安

日向土の使用量の目安は
用土の10%~20%です。

珪藻土焼成粒と比べると保水性に劣るので
あまり多く入れ過ぎると土壌が乾燥しやすくなります。

水やりが不定期になりがちな方は
日向土の投入量を控えめにしましょう。

日向土を使った土壌改良例

庭土50% + 日向土20% + もみがら燻炭10% + バーク堆肥20%
庭土70% + 日向土10% + バーク堆肥20%

庭土の約半分を改良すると大きな効果が期待できます。
一方で劇的な土壌改良は後から修正をするのが難しいので、
庭土の3分の1程度の改良にとどめて数年かけて調整していくのも良いでしょう。

水はけの悪い庭や花壇の土壌改良をするのにおすすめの資材まとめ

水はけの悪い庭や花壇を土壌改良するのにおすすめの資材は

・珪藻土焼成粒
・もみがら燻炭
・バーク堆肥
・日向土

これらを適量混ぜ込むことで
庭土に適度なすき間ができて水はけ・通気性が改善します。

また、土壌改良をするのと同時に
植物を育てるスペースを高畝(レイズドベッド)にしたり、
水の逃げ道を作る(表面排水、暗渠排水)など
総合的に水はけの良い状態を作るようにしましょう。

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