バーク堆肥とは?

バーク堆肥とは? バーク堆肥

バーク堆肥とは?

バーク堆肥は樹皮(樹木の皮の部分)を発酵させた植物性堆肥で、
土壌改良材として利用されています。

NPO法人日本バーク堆肥協会によって品質基準が定められていて、

・有機物の含有率(乾物中)…70%以上
・炭素率(C/N比)…35以下
・陽イオン交換容量(CEC)…70meq/100g
・pH…5.5~8.0
・水分…55~65%
・全窒素(N)…1.2%以上
・全リン酸(P₂O₅)…0.5%以上
・全カリウム(K₂O)…0.5%以上
・幼植物試験の結果…生育阻害その他以上を認めない

上記のようになっています。
(平成25年6月25日制定)

では、バーク堆肥は土壌改良の面でどのような効果があるのでしょうか?

バーク堆肥の物理性改善効果

バーク堆肥は土壌の物理性に対してどのような効果があるのでしょうか?
通気性、水はけ、保水性にどのような影響があるのかをまとめてみました。

通気性・水はけに効果は?

バーク堆肥は地力増進法に基づく政令指定を受けた土壌改良剤で、
土壌の膨潤化(ふかふかにする)効果が認められています。

土壌が膨潤化することで適度なすき間ができ、
通気性・水はけの改善に効果があります。

また、バーク堆肥は腐植質に富んでいるため
土壌を団粒化を促進する効果もあり、
長期に渡って土壌物理性の改善に効果を発揮します。

保水性の向上に効果は?

バーク堆肥はある程度の保水性がありますが、
どちらかというと有機物の中では通気性・排水性に優れた資材です。
もし保水性重視で土づくりをするのであれば
バーク堆肥と併用して粘土鉱物の投入も考えましょう。

バーク堆肥の科学性改善効果

バーク堆肥は土壌の科学性に対してどのような効果があるのでしょうか?
土壌pH(土壌酸度)、保肥力にどのような影響があるのかをまとめてみました。

バーク堆肥のpHは?

バーク堆肥のpHは5.5~8です。

バーク堆肥は樹皮を主原料とする植物性堆肥ですが、
牛糞などの家畜糞を発酵促進剤として混ぜ込むことがあります。
畜糞由来のアンモニア態窒素がアルカリ性なので
畜糞の配合比率が高いバーク堆肥はアルカリに傾く傾向があります。

しかし、アンモニア態窒素は植物に吸収されたり
硝化菌によって硝酸態窒素へ分解されていくので
酸性土壌の改良効果はあまり期待できません。

酸性土壌のpHを改善するのであれば、
苦土石灰や粘土鉱物(ゼオライトや珪酸塩白土)の方が優れています。

保肥力向上に効果は?

バーク堆肥の保肥力を示す数値であるCECは70meq/100g以上です。
これは一般的な土壌のCECが12meq/100gであることから
保肥力の向上に効果的であることが分かります。

土壌に20%~30%程度混ぜ込むことで
土壌の保肥力を向上させることができる資材です。

保肥力の高いゼオライトなどの粘土鉱物と併用すると、
さらに効果的です。

バーク堆肥の生物性改善効果

バーク堆肥は難分解性有機物の樹皮を発酵させたものなので、
十分に発酵させたものであれば土壌の生物性改善効果がとても高い資材です。

腐植含有率が高く、土壌微生物の活性化に効果があります。

バーク堆肥と併用して、木炭やもみがら燻炭など
生物親和性が高く土壌孔隙を増やす効果のある
多孔質資材を投入するとより生物性の改善に繋がります。

バーク堆肥の土壌改良効果まとめ

バーク堆肥は土壌を膨潤化させ、物理性改善に効果的。
腐植質に富み保肥力も高いので、
物理性・科学性・生物性すべての面において
効果が期待できる有効な土壌改良資材です。

バーク堆肥は有機物の中ではかなり土壌改良効果の高い資材です。

物理性・科学性・生物性すべての側面において
改善効果が見込めるのでぜひ使ってみて頂きたい。

目安としては20%~30%をバーク堆肥で、
併せて粘土鉱物(ゼオライト・珪酸塩白土)を約10%、
木炭やもみがら燻炭を約10%混和させると
バランスの良い土づくりができます。

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