バーク堆肥の使用量の目安は?

バーク堆肥の使用量の目安は? バーク堆肥

バーク堆肥の使用量の目安は?

バーク堆肥は土壌改良のために投入される植物性堆肥です。

土壌に混和すると適度なすき間ができるため通気性・水はけなどの
物理性の改善効果を始め、保肥力の向上、土壌微生物の活性化など
総合的に土壌改良効果の認められる優秀な土壌改良資材です。

しかし、良いからといって過剰に投入するともちろん弊害が出てきます。

それでは、バーク堆肥の
使用量の目安はどれくらいなのでしょうか?

バーク堆肥を入れ過ぎるとどうなる?

バーク堆肥は樹皮(バーク)を発酵させたものです。
発酵促進剤として牛糞などの畜糞系堆肥を混和させたものもあります。
バーク堆肥を過剰に投入した場合、どのようなデメリットがあるのでしょうか?

窒素飢餓が起きる可能性がある

バーク堆肥の原料である樹皮(バーク)は
炭素率(C/N比)がとても高い有機物です。
※炭素率が高い=微生物によって分解されづらい

炭素率が高い(おおむね40以上)の有機物を土壌に投入すると
土壌微生物によって分解される際に窒素(N)が不足し、
土壌中の窒素が微生物に取り込まれてしまいます。
これを窒素飢餓と言い、本来植物の生長に必要な窒素を
土壌微生物に奪われてしまう形になるので
植物の成長が滞ってしまうことになります。

バーク堆肥の炭素率(C/N比)はおおむね35以下で、
※日本バーク堆肥協会による品質基準で定められています。
多く投入し過ぎたとしても極端な窒素飢餓状態にはなりづらいですが
50%を超える割合で投入するのは避けた方が良いですね。

未熟なバーク堆肥に含まれるフェノール酸などの生育阻害成分

バーク堆肥の原料の樹皮(バーク)にはフェノール酸が含まれていて、
植物の生育を阻害する作用があります。

十分に発酵が進んだ完熟バーク堆肥ではフェノール酸は検出されないので
土壌に投入しても全く問題は無いのですが、完熟かどうかの見極めが難しい。
いくつかのポイントを挙げてみましょう。

・色が黒いこと
・アンモニア臭がしないこと
・粗い木片などが含まれていないこと
・CECの表示が70meq/100g以上であること

バーク堆肥の色が黒ければ、腐植化が進んでいる証拠です。
未熟な堆肥の特徴である刺激臭(アンモニア臭)がしないことと
あらい木片などが含まれていないことも確認しておきましょう。
CEC(陽イオン交換容量)が堆肥袋に記されている場合は
その値が70meq/100g以上であれば十分に腐熟が進んでいると言えます。

バーク堆肥の使用量の目安は20~30%

バーク堆肥を土壌に混和する際には20~30%を目安にしましょう。

ゼオライトや珪酸塩白土などの粘土鉱物を約10%、
木炭やもみがら燻炭などを約10%を併せて投入すると
バランスの良い土づくりになります。

もし、バーク堆肥以外の堆肥(有機物)を投入する場合は、
全体の堆肥の割合が30%程度になるように調整しましょう。
例:バーク堆肥20%、牛糞堆肥10%など

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