前回の記事で団粒構造の作り方について書きましたが、
実は、もっと簡単な方法があるんです。
ただし、今回ご紹介する方法は土を“団粒化するだけ”なので
植物を育てる上で必要な物理性・科学性・生物性のバランスを考慮していません。
あらかじめ了解の上、参考にして下さい。
もっとも簡単な団粒構造の作り方!それは…
もっとも簡単に土を団粒化させる方法、それは…
団粒促進剤を使うこと。
です。
実は、地力増進法に基づく政令指定土壌改良資材の中で
土壌の団粒形成促進に効果が認められているものがあります。
・ポリビニルアルコール系資材
上記の2つです。
ポリエチレンイミン系資材
アクリル酸、メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合物のマグネシウム塩と
ポリエチレンイミンとの複合体。EB-aという商品名で流通しています。
水に溶けると無色透明の粘り気のある液体となり、プラスの電荷を帯びます。
マイナスの電荷を帯びている土壌の粘土粒子を結合することで団粒化が促進されます。
ポリビニルアルコール系資材
エチレンと酢酸を原料として作られる酢酸ビニルを重合、けん化することにより製造。
粘土表面を疎水化して凝集、接着し、団粒形成を促進します。
今回はポリエチレンイミン系の団粒化促進剤について取り上げます。
ポリエチレンイミン系団粒化促進剤「EB-a」
EB-aは、地力増進法に基づく政令指定土壌改良資材に指定されていて、
土の団粒化を促進させる効果があります。
アクリル酸、メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合物のマグネシウム塩と
ポリエチレンイミンとの複合体で、水に溶けるとプラスの電荷を帯びた
粘り気のある液体になります。
土壌の粘土粒子はマイナスの電荷を帯びているため、
電荷の作用によって団粒化が促進されます。
EB-a エコの団粒化試験の様子が動画で紹介されています↓
より即効性のある液状の「EB-a エコ」と土壌表面にパラパラと蒔くタイプの
「らくらくEB-a」の2タイプが販売されています。
土壌を瞬時に団粒化!「EB-a エコ(1L)」
土壌表面にバラ撒くだけ!「らくらくEB-a(1kg)」
団粒化促進剤で全て解決!ではないけれど…
土が団粒構造になれば植物が育ちやすくなるのは確かです。
しかし、「良い土」になったかどうかは別問題。
土の団粒化によって物理性が改善されたとしても
pHや保肥力といった「科学性」や
土壌微生物の多様性・活性といった観点の「生物性」、
それらのバランスが整って初めて「良い土」と言えます。
良い土にするには堆肥などの有機物や良質な粘土鉱物、燻炭などを
利用した土づくりが基本となります。
団粒促進剤の使用による土の団粒化はあくまでも
土壌改良の取っ掛かり程度に考えた方が良いです。
しかしながら、
・雨が降るとドロドロ・ベチャベチャな土
それらの改善効果が見込めるというだけでも
土壌改良の取っ掛かりとしては十分でしょう。
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