バラの5月の作業・手入れはどうする?~水やり・肥料・剪定・植え替えなど~

バラの5月の作業・手入れ バラの育て方

5月はバラの一番花の最盛期です。
満開に咲き誇るバラの開花を楽しむ時期ですが、
バラは一番花の後も生長し、四季咲き性のバラであれば繰り返し咲きます。

水やりや花がら摘み、肥料など
5月のバラの作業・手入れについてまとめましたので参考にして下さい。

バラ5月の作業・手入れ①水やり

バラの水やりは

・鉢植えなのか、地植えなのか?
・用土の質(保水性)はどうなのか?

上記の2点によって適切な方法が異なります。

鉢植えのバラ5月の水やり方法

通気性・水はけの良い用土の場合

通気性・水はけの良い用土に植え付けてある鉢植えのバラの場合は
5月はほぼ毎日たっぷりと水やりをします。

この時期は午前中に急激に気温が上昇することがしばしばあり、
それに伴ってバラの葉からの水の蒸散量が増加します。

葉からの蒸散量 > 根からの吸水量

このような状態になると枝先や蕾がくたっと萎れたようになります。
夕方になって葉からの蒸散量が落ちつけば元に戻りますが
あまり萎れた状態が長く続くのは良くありません。
(乾燥ストレスは枝枯れの原因になったり、細かい根へのダメージとなります)

通気性・水はけの良い用土であれば根腐れの心配は無いので、
毎朝たっぷりと水をあげるようにしましょう。

保水性の高い用土の場合

粘土質かつ有機質に富んだ保水性の高い用土の場合は、
あまり頻繁に水やりを行うと根が呼吸できず根腐れを起こす可能性があります。

基本的には土の表面が乾いてから、たっぷりと水やりをします。

土の状態を観察しながらの水やりになりますので、
保水性の高い用土は植物の栽培に慣れた中~上級者向けです。
保水性が高い分、保肥力も高いので
水やりを上手にできるようになればガッチリとしたバラに育ちます。

地植えのバラ5月の水やり方法

地植えのバラは適度に雨が降っていれば基本的に水やりをする必要はありません。
しかし、晴れが続いて土が乾燥してきているようなら
株元を中心にたっぷりと水やりをします。

レイズドベッド(高畝)にしたり、土壌改良で通気性・水はけを良くした場合は
定期的に水やりを行った方が良いでしょう。

バラ5月の作業・手入れ②肥料

「バラは肥料食い」と言われますが、
5月に関しては開花まで肥料を与える必要はありません。

5月はほとんどのバラが蕾を付け花を咲かせる「生殖生長」という期間に当たります。
(バラが蕾を付ける前までは根を伸ばし枝葉を茂らせる「栄養生長」の期間になります)
この時期に窒素肥料(N)が効き過ぎていると花の形が崩れることがあります。

バラは満開になる頃にはかなり消耗して栄養バランスも崩れてきています。
そのタイミングで速やかに吸収される液体肥料を規定倍率に薄めて与えます。

四季咲き性バラの場合、
一番花が咲き終わって花後剪定が終わったら
次の生長に向けて肥料を与えます。

バラ5月の作業・手入れ③剪定(花がら摘み、整枝)

バラの5月の剪定・切り戻しは主に
開花後の花がら摘みや花後剪定になります。

バラは花を咲かせるのに多くのエネルギーを費やします。
開花後はすみやかに花がらを摘み取ってエネルギーの消耗を最小限に抑えましょう。

【四季咲き性バラ】一枝に一輪の花が咲いた場合

花が咲き終わったら伸びた枝の1/2程度の長さを目安に剪定・切り戻しをします。
浅く切り戻せば次の開花までの期間は短くなりますが、花は小さくなります。
深く切り戻せば次の開花までの期間は長くなりますが、花は大きめになります。

【四季咲き性バラ】一枝に複数の花が咲いた場合

咲き終わった花の花首をカットして、全ての花が咲き終わったら
伸びた枝の1/2程度の長さを目安に剪定・切り戻しをします。
浅く切り戻せば次の開花までの期間は短くなりますが、花は小さくなります。
深く切り戻せば次の開花までの期間は長くなりますが、花は大きめになります。

バラ5月の作業・手入れ④植え替え

5月はバラの開花期にあたるので、
もし蕾が付いた状態であれば開花までは植え替え作業は控えましょう。
植え替え作業で根を傷めると開花に悪影響になる恐れがあります。

花が咲き終わったら花後剪定をして、植え替え作業を行います。

根腐れの症状などが見られ早急に植え替えが必要な場合は
(残念ですが)花をいったん諦め、株の養生を優先させます。

地上部をなるべく短く切り詰め、
根を洗って根腐れした部分を取り除いてから
できるだけ無菌の用土(赤玉土単体など)に植え付けて
直射日光の当たらない半日陰の環境下で水を切らさないように管理します。

バラ5月の作業・手入れまとめ

バラ栽培で5月に行う作業や手入れを簡単にまとめると…

・水やりは栽培環境に合わせて適切な方法で行うこと
(基本は土の表面が乾いたらたっぷりだが、水切れに注意)
・5月の肥料は開花までは与えない
・5月の剪定は花がら摘みと花後剪定(四季咲きバラの場合)
・5月の植え替えは基本的に開花まではしない
(根腐れの症状が出た時など緊急の場合は除く)

5月はバラの栽培者にとって普段の努力が報われる月です。
一番花の開花を思いっきり楽しむと同時に、
その後のバラの生長のための作業・手入れをしていきましょう。

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