ココピートとは?

ココピートとは? ココピート

ココピートとは?

ココピートは、ココナッツ果実の殻(ヤシガラ)の
繊維・粉末を堆積・発酵させた有機物です。

主な産地はスリランカで、マットやロープを生産した残りを3~5年程度
堆積・発酵させているためエコロジー、地球環境に優しい資材と言えます。

ココピートが土壌改良資材としてどのような効果があるのかをまとめてみます。

ココピートの物理性改善効果

ココピートは繊維状の多孔質構造が特徴の有機物です。
それがどのように土壌の物理性改善効果を発揮するのでしょうか?

通気性・水はけの改善効果は?

ココピートは繊維状の組織と粉末状の組織で構成されていて、
通気性・水はけの改善効果は主に繊維状の組織が担っています。

ココピートはピートモスと比較されることが多いのですが、
ココピートの方が親水性が高い(水馴染みが良い)と思います。

サッと水を含んで、スーッと水が引いていく。

そういった意味ではピートモスよりも扱いやすい有機物だと思います。

もし、通気性・水はけをより良くしたいのであれば
ココピートをふるい分けして粉末と繊維に分けます。

繊維質の部分を多く土壌に混和すれば、より通気性・水はけが良くなります。

保水性の改善効果は?

ココピートに含まれる粉末状の組織が保水力を担っています。

より保水性を向上させたいのであれば
粉末状の組織をより多く混和させましょう。

ココピートの科学性改善効果

ココピートは土壌科学性にどのような改善効果があるのでしょうか?
pH(土壌酸度)、保肥力にどのような影響があるのかをまとめます。

pH(土壌酸度)は?

ココピートのpHは腐熟度合によって変わってきます。
堆積・発酵の期間が3~5年程度のココピートのpHは6前後です。
堆積・発酵の期間が10年以上のオールドタイプのココピートのpHは5.5前後です。

いずれにしても弱酸性の範囲内なので、
広範囲の植物が好む弱酸性土壌にできます。

保肥力の向上効果は?

ココピートの保肥力も腐熟度合によって変わってきます。
保肥力を示す数値CECの値は
堆積・発酵の期間が3~5年程度のココピートで50~60meq/100gです。
堆積・発酵の期間が10年以上のオールドタイプココピートで150meq/100gです。

保肥力をより向上させたければオールドタイプのココピートを使用しましょう。

ココピートの生物性改善効果

ココピートは土壌生物性にどのような改善効果があるのでしょうか?
炭素率(C/N比)を見てみましょう。

炭素率(C/N比)は?

ココピートの炭素率は腐熟度合によって変わります。
堆積・発酵の期間が3~5年程度のココピートの炭素率は80~100です。
堆積・発酵の期間が10年以上のオールドタイプココピートの炭素率は30~50です。

ココピートは炭素率の高い有機物で数値だけを見ると窒素飢餓の恐れがあります。

しかしながら、実際に使用してみても窒素欠乏の兆候は見られないので
(ココピートのグローバッグを培地としてトマトの生産をしているところもあります)
通常の施肥をしていれば過剰に窒素飢餓の心配をすることはなさそうです。

オールドタイプのココピートであれば十分の腐熟しているので
窒素飢餓が心配な方も安心して使えますね。

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