ぼかし肥料とは?~材料や成分、作り方など~


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ぼかし肥料(ボカシ肥料)とは?~材料や成分、作り方など~

ぼかし肥料(ボカシ肥料)とは、米ぬかや油粕、魚かすなどの
有機肥料を発酵させて作る肥料のことです。

では、有機肥料や化学肥料(化成肥料)と比べてどのような特徴があるのでしょうか?

ボカシ肥料の特徴とその効果

ぼかし肥料は発酵済みなのですぐに効きめがあらわれる!

有機肥料は土に混ぜ込んですぐに植物に吸収・利用されるわけでは無く、
土壌微生物によって分解されてから植物に吸収されるので
肥料としての効き目があらわれるまでに時間がかかります。

ボカシ肥料は有機肥料を「発酵」させて作るので、
土に混ぜ込むとスムーズに植物に利用・吸収されます。

また、有機肥料と比べてガスの発生や発酵熱による根傷みの心配も少ないので
ぼかし肥料を混ぜ込んですぐに種まきや苗の植え付けをできるなどの
メリットもあります。

ボカシ肥料の成分

ぼかし肥料は米ぬかをベースにして
様々な有機物を混ぜ込み発酵させて作ります。
したがって、化成肥料のように
窒素・リン酸・カリウム(8-8-8)といった形で
決まっているわけではありません。
混ぜ込む材料によって成分は変わってきます。

しかしながら、ぼかし肥料には肥料の成分表には無い
植物にとって有用な成分が多く含まれています。

ボカシ肥料はアミノ酸やタンパク様窒素(PEON)がたっぷり!

上手にできたぼかし肥料にはアミノ酸や
タンパク様窒素(PEON)がたっぷり含まれています。
※好気性ぼかしに失敗すると微生物による分解が進み過ぎ
アンモニアとして揮発してしまいます…
※嫌気性ぼかしに失敗すると(水分過多が原因)腐敗してしまいます…

アミノ酸やタンパク様窒素(PEON)って何?

アミノ酸はたんぱく質の素となる物質です。
アミノ酸がいくつも繋がることによってタンパク質ができています。

たんぱく様窒素化合物(PEON)は有機物が一旦微生物に取り込まれ、
その微生物が死ぬことによって放出される物質です。

タンパク質
タンパク様窒素(PEON)
アミノ酸
アンモニア態窒素
硝酸態窒素

かなり端折っていますが、窒素(N)を分子量の大きい順に並べました。
未発酵の有機肥料に含まれている窒素はほとんどがたんぱく質です。

タンパク質         ←有機肥料
タンパク様窒素(PEON)
アミノ酸
アンモニア態窒素
硝酸態窒素

一方で、化成肥料(化学肥料)に含まれる窒素(N)は
アンモニア態窒素や硝酸態窒素などの無機態窒素です。

タンパク質
タンパク様窒素(PEON)
アミノ酸
アンモニア態窒素     ←化成肥料
硝酸態窒素        ←化成肥料

ぼかし肥料には有機肥料と化成肥料(化学肥料)の
ちょうど中間くらいにあるタンパク様窒素(PEON)や
アミノ酸が豊富に含まれています。

タンパク質
タンパク様窒素(PEON)←ぼかし肥料
アミノ酸         ←ぼかし肥料
アンモニア態窒素
硝酸態窒素

ボカシ肥料は有機肥料を発酵させて作るので、
タンパク様窒素化合物(PEON)やアミノ酸あたりまで
微生物による分解が進んでいます。

それにより、有機肥料よりも早く植物に吸収・利用されます。

ぼかし肥料に含まれる有機酸がミネラルを可溶化!

ぼかし肥料には糖質やたんぱく質が微生物によって分解される過程で生じる
有機酸(乳酸や酢酸、クエン酸など)が含まれています。

有機酸は土壌に含まれるミネラルを植物が吸収しやすい形にしてくれます。

ボカシ肥料自体が土壌微生物の良質なエサ!

ぼかし肥料は微生物によって発酵させていますが、
完全に分解された訳では無いので
土に混ぜ込むと土壌微生物の良質なエサとなります。

土壌微生物が増えるとそれらが分泌する多糖類などの作用で
土壌の団粒化が促進され物理性(水はけ・通気性)が改善されます。

これは化成肥料(化学肥料)には無い効果です。

ぼかし肥料は有機肥料と化成肥料のいいとこ取り!

ぼかし肥料は有機肥料よりも肥料の効きが早く、
化成肥料(化学肥料)には無い土壌改良効果が期待できます。

まさに「いいとこ取り」ですね。

ぼかし肥料の作り方

ぼかし肥料は、大まかに2つの作り方があります。

一つは材料を混ぜ合わせた後に何度も切り返しを行い酸素を供給することで
好気性発酵を促して作る「好気性ぼかし」。

もう一つは材料を混ぜ合わせた後に酸素を遮断して
嫌気性発酵を促して作る「嫌気性ぼかし」です。

ここでは簡単に作ることができる「嫌気性ぼかし肥料」をご紹介します。

ボカシ肥料の材料

・米ぬか
・油粕
・魚粕(魚粉)
・骨粉
・海藻粉末
・カニガラ

ボカシ肥料は主に上記の有機質肥料を混ぜ合わせて作ります。
ポイントは、米ぬかをメイン(全体量の1/2程度)にすること。

あとはお好みでOK。

葉物野菜向けに窒素(N)多めのボカシ肥料を作るのであれば油粕を混ぜ込んだり、
バラなど花をメインに楽しむ植物向けには骨粉を混ぜ込んでリン酸を強化したり、
栽培目的に合わせて各材料を混ぜ合わせていきましょう。

ミネラル分を添加してもOK!

ボカシ肥料は含まれる有機酸によってミネラルを植物が吸収しやすい形にしてくれます。
苦土石灰や牡蠣殻、草木灰などミネラルを多く含む資材を混ぜ込むのも良いですね。

水分は全体の重さの1/10

ここが一番のポイント!

水分は全体量の1/10を目安にします。
水分が少なすぎると発酵のスピードが遅くなります。
水分が多過ぎると失敗して腐敗します。

腐敗してしまっては元も子もないので、
水分は少なめを心がけましょう。
材料と水分を混ぜ合わせて
ややしっとりする程度でOKです。

空気が入らないように密封する!

嫌気性発酵をさせるので、できるだけ空気を入れないようにして密封します。
厚手のビニール袋やフタ付きバケツにボカシ肥料をギュッと押し込めて空気を抜きます。

空気が入らないようにしてからビニール袋の口を縛り
(もしくはバケツのフタをして)密封します。

あとは直射日光の当たらない場所で…放置。

夏場は1ヶ月程度、冬場なら3か月程度で
嫌気性ぼかし肥料が出来上がります。

甘酸っぱい匂いがしていれば成功しています。
腐敗臭がしていれば失敗です。

ぼかし肥料まとめ

・ぼかし肥料は有機肥料を発酵させて作ります。
・ぼかし肥料は有機肥料より早く効きます。
・ぼかし肥料は化学肥料(化成肥料)には無い土壌改良効果が期待できます。
・ぼかし肥料に含まれる有機酸はミネラルを植物が利用しやすくします。
・ぼかし肥料を作りたいなら簡単にできる嫌気性ぼかしがオススメです。

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