土壌の保肥力を示す数値としてCEC(塩基置換容量)があります。
アンモニア態窒素やカルシウム、マグネシウム、カリウムなどの肥料成分は
土壌内では水に溶けた陽イオンの状態で存在します。
一方で土壌はマイナスの電荷を帯びていて、これらの肥料成分を吸着します。
CEC(塩基置換容量)とは、土が吸着できる塩基(肥料成分)の容量のことで
この数値が大きければそれだけ保肥力が高いと言えます。
一般的な土壌のCECは12meq/100g前後。
CECが20meq/100g程度あれば肥沃な土壌と言えます。
保肥力の高い土壌はしっかりと肥料成分を保持するので肥料切れしづらく、
肥料過多の場合に起こる肥料焼けも緩和します。
また、保肥力が高ければ土壌pHの変化も緩やかになるため
植物にとっては生育しやすい環境と言えます。
保肥力(CEC)を高めるなら腐植と粘土!
では、保肥力(CEC)を高めるにはどうしたら良いのでしょうか?
腐植を多く含む堆肥などの有機物や粘土鉱物はCECの値がとても高いので、
これらの資材を投入して土壌改良をすることで保肥力を高めることができます。
・ゼオライト…CEC約150meq/100g
・珪酸塩白土…CEC約65meq/100g
・バーミキュライト…CEC約150meq/100g
・ピートモス…CEC約100meq/100g
・バーク堆肥…CEC約70meq/100g
・腐植酸資材…CEC約150meq/100g
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